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物価上昇を考えると、日経平均はバブル期最高値まであと約5千円ではない?

 

2023年の東京市場大納会は、日経平均33,464円と、年初来7,369円の上げ幅で終えました。

 

年間最高値は7月3日の33,753円(終値でなく取引時間中最高値は11月24日の33,817円)と、バブル全盛期の1989年12月29日に記録した最高値38,915円まで約5千円に迫りました。

 

 

来年にはバブル期の最高値にさらに迫るのではとの予想も出されています。

 

 

 

 

 

しかし、ここ最近の激しい値上げを考えると、バブル期の3万9千円と今の3万9千円では、お金の価値にかなり違いがありそうです。

消費者物価指数(2020年基準)を見てみると、バブル期最高値を付けた1989年12月は87.7、2023年11月(12月は1月19日公表)は106.9と、この間に物価は約1.2倍強に上がっています。

 

そこで、この物価指数を用いて過去の株価を現在のお金の価値に合わせて計算すると、次の図のとおりバブル期最高値は47,435円になり、まだまだ1万3千円以上の開きがあることがわかります。

 

株価指数も物価指数も、算出の対象が何度も変わっていますので一概には言えませんが、株価が上がっても実感がわかないのは、こうしたお金の価値の変化も関係ありそうです。

 

この現在のお金の価値で計算したグラフを見ると、バブル期の1983年~1989年の急激な値上がりに比べて、リーマンショック(2008年9月)が落ち着いた後の2013年~2023年の値上がりは調整を繰り返しながら緩やかに伸びています。

NISA(2014年~)等の金融政策や、ネットワーク環境の発達、フィンテックを駆使したサービスの充実により、投資家の裾野が確実に広がってきていること等が背景と考えられます。

 

大不況や天変地異等でまた大暴落することもないとは言えませんが、上記グラフを見ると、現在のお金の価値で9千円前後に強固なサポートラインがあり、なんと1970年代から変わっていないことがわかります。だから安心とも何とも言えませんが...

 

それでは2024年、良い年でありますように。